人工知能・AIって、人間の脳をマネしたニューラルネットワークでできている

テクノロジー

「20年後に、半分のヒトの仕事がなくなるらしいよ!」
「なんで?!」
「AIとか人工知能とか、ロボットで。」(2015年12月野村総合研究所プレスリリースより
「・・・へー、そうなんだ。」

こういう話しをすると、意外とふんわりしたリアクションが返ってくることが多いのです。10年後とか、20年後とか、半分ぐらい(正確には49%)とか、この微妙な距離感のある数字に実感がわかないのかもしれません。しかし、半分のヒトが職種を変えるか失業するかの選択をせまられる、ということなのです。

ロボットは目に見えますし、手足が機械に置き換わる、というのはわかりやすいです。しかし、AIや人工知能は脳を置き換えるのでしょうか。脳の動きはそもそも目に見えません。現代の科学では、脳の動きはまだまだわからない雰囲気です。それでもAIによって我々の仕事が置き換えられてしまう、ということなのです。

この記事では、人工知能、AIってなんなのか、をわかりやすく解説します。

人工知能やAIと言われる場合ほぼコレ:「ニューラルネットワーク」

いま、人工知能、AIのブームがきていて、盛り上がっています。ニュースなどでその活用がよく取り上げられていますが、このトレンドの始まりは、2006年に「ディープラーニング」という計算方法が発表されたことだと断言してよいと思います。「ディープラーニング」は、「ニューラルネットワーク」という技術の一手法です。

人工知能、AI、という言葉には多義性、いろいろな意味がありますが、現在、さらにいうと2010年代に、断りや注釈なく人工知能、AIと言われた場合には、この「ディープラーニング」を使った「ニューラルネットワーク」という技術で作られているもののことを言っています。

えいちゃんのヒトコト
えいちゃんのヒトコト

「ニューラルネットワーク」とは:
人間の脳の動きを数学に置き換えて計算してみよう! という技術の総称。

人間の脳は「ニューロン」がめちゃめちゃたくさん集まっている

人間の脳は、意外とシンプルな構造でできています。「ニューロン」と呼ばれる特殊な電線が、めちゃめちゃたくさんつながって、できています。その数は、1500億個とか、2000億個とか、言われています。


▲ニューロン【Wikipediaより】

この図の左側のクネクネしている部分が、他のニューロンとつながっている入力部分です。他のニューロンから電気が流れてきて、その信号がこの丸い部分にたまっていきます。一定以上たまってくると、スイッチンオン!ということになり、右側の出力部分に電気が流れ、その信号が接続先のニューロンに伝わります。

コレだけ!です。
すごいシンプル。

つまり、電気が流れるか流れないか、スイッチオンかオフか、の2つで表現されるのです。0と1で表現するコンピュータに似ています。

「ニューロン」は学習する

人間の脳は環境や訓練で覚えたり忘れたりします。学習をどう行うかもこのニューロンの構造のなかに含まれています。図の左側の、他のニューロンと丸い部分の接続のところが、化学物質で伝わるようになっています。

アドレナリンどばどば、とか、ドーパミンが大量に、とか言われますが、アレがこの化学物質です。接続部分の受信側、つまり、丸い部分の方に、この化学物質を受ける受け口(レセプター)がついていて、ここで感度を調整するようにできています。

この受け口(レセプター)の感度がよくなったり悪くなったりすることによって、このニューロンのオンオフの度合いが変わります。

「ニューロン」を数式に置き換えると、コンピュータで計算できる

理系でなくとも、なんとなく、数式に置き換えられそうな感じがしてきました。数十年前の研究者たちが置き換えたのがコレです:

▲ニューロンを数式に置き換え【Wikipediaより】


受け口(レセプター)のところを、W(ウェイト)として掛け合わせて、入力を全部足し算し、一定以上の値になったら、オンとして次に伝える、というだけです。

割り算や引き算はありません。掛け算と足し算だけでできます。

数学に置き換えることができれば、コンピュータで計算できます。なぜなら、そもそも、コンピュータ、プログラムは、数学を計算できるように作られているからです(笑)

これをいくつか組み合わせれば、もっというと「1500億個」つなげれば、人間の脳がつくれるぞ・・・という気がしてきました。

▲ニューラルネットワークの模式図【Wikipediaより】

しかし、ニューラルネットワークが考えられた当初は、コンピュータの性能が足りず、こんな感じで、数が少なかったのです。これが考えられた当時にも、AIブームが起こったのですが、いろいろと計算してみたところ単純な計算能力以外にも限界が出てきて、ブームは去っていきました。

「ディープラーニング」とは

これを「ディープラーニング」が復活させたのです。

▲ディープラーニングの例【Wikipediaより】


左側から入力して、右側に答えが出ます。一番左の列の入力部分と、一番右側の列の出力部分の間に、列を増やす手法が発見されたのです。この真ん中、間の列を増やす=深い感じ=ディープ(!)、というのが「ディープラーニング」という名前の由来です。

現代のコンピュータは性能があがっていて、この真中の部分をどんどん増やしても計算をやりきることができました。

これにより、特に画像の認識で大きな成果が出て、現在のブームが到来したのです。

まとめ

現在、人工知能」や「AI」として語られているものはほぼコレ!、というディープラーニングという手法によるニューラル・ネットワークについて、紹介しました。

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