コンテンツマーケティングとオウンドメディア~激しい競争にあえて飛び込むマーケティング技術

マーケティング

「社長、これからはコンテンツの時代ですよ、うちもコンテンツ中心にしましょう!」
「こん・・・そうだね、コンなんとか、ってよく聞くよね、えーっとコンテック?」
「コンテンツです!」

今回は、PR、プロモーションで利用される「コンテンツ・マーケティング」を紹介します。

背景:広告への不満

何かをPRしたいとき、最初に思いつくのは、広告を出すことです。

日本のインターネット広告にしぼっても、1年に1兆円以上のおカネが動く巨大な市場となっており(「2017年日本の広告費」より)、大きなものから小さなものまで、広く浸透しています。

2017年 日本の広告費 - ナレッジ&データ - 電通
電通グループが提供しているサービスは、その全てが独自の視点に基づく深いインサイトに根差しています。人を動かす心のツボこそが、まさにインサイトであり、電通が最も大事に、そして最も得意としているスキルです。

しかし、実際に広告を出してみると、不満が出ることがあります。

インターネット広告は、広告というだけであまり見てもらえないのです。広告だけを非表示にするソフトウェアまで出ているぐらいです。

おカネがかかるわりには、みてもらえず、クリックもなかなかしてもらえません。広告の画像やテキストだけで興味をさそって購入やユーザー登録などのアクションに誘うのは、難しいこととなってきているのです。

「コンテンツマーケティング」は、こういう背景の中で登場してきました。

「コンテンツ・マーケティング」とは

えいちゃんのヒトコト
えいちゃんのヒトコト

「コンテンツマーケティング」とは、
集めたいユーザーが見たがるコンテンツをつくって、「見込み客」を集める手法。

コンテンツとは、テキスト(文章)、画像、動画など、ユーザーがみたい・ききたいもの、なんでもかまいません。実際に、「コンテンツマーケティング」で一番よく使われるのは、ブログでしょう。

「コンテンツ・マーケティング」の秀逸事例: 「ほぼ日」

ほぼ日刊イトイ新聞」略して「ほぼ日」と呼ばれる、非常に息の長いサイトがあります。

ほぼ日刊イトイ新聞
糸井重里が主宰するウェブサイト。1998年6月6日創刊以来、一日も休まず更新しています。糸井重里の日替わりエッセイ「今日のダーリン」/有名無名を問わずたくさんのゲストが登場するコンテンツ/85万部を売り上げる「ほぼ日手帳」などのグッズも発売中。

いろいろな企画や商品がありますが、もともとは、「糸井重里」という有名なコピーライターがはじめたブログでいまもそれが主軸です。

この「ほぼ日」は先日JASDAQに上場しました。なんと37億円の売上があるのです。

このサイトはみていただければわかるとおり、広告などはほとんどありません。どうやっておカネを稼いでいるのでしょうか。上場するときに必ず公開される目論見書を見てみます。

「ほぼ日」の目論見書

https://ssl4.eir-parts.net/Custom/public/parts/3560/pa1ho1ja/parts/pdf/mkr00.pdf

目論見書をみると、37億の売上のうち、9割は物販、つまりグッズ販売で稼いでいるのでした。

もう一度、「ほぼ日」のWebサイトをみていただくと、上の方に「ほぼ日手帳」という手帳のバナーがあります。これが売上を作っているのです。つまり、

糸井重里のブログを読むヒトが →→→ ほぼ日手帳を買う

という構造を創り出しました。ブログでファンを集めてグッズを売るという構造です。

さらに、「ほぼ日手帳」はスケジュール帳なので毎年買わなければなりません。これによってリピーターも創り出しました。

コンテンツマーケティングとビジネスの育て方のお手本事例といってよいでしょう。

「見込み客」とは:連絡先がわかっているヒトのこと

ところで、上述の「見込み客」とは、そもそもどういう意味でしょうか。

いろいろな説がありますが、一番有力なのは
「見込み客」=「連絡先がわかっているヒト」
という定義です。

名前、メールアドレス、電話番号、住所など、企業側からアクセスできる連絡先があれば、そのあとの営業活動が展開できます。

「コンテンツ・マーケティング」で「見込み客」=「連絡先」を集める

では、「見込み客」=「連絡先」を集めるには、どうしたらよいのでしょうか。これをコンテンツマーケティング」から解決する手法もつくられました。

たとえば、ブログ記事を出して資料請求へ誘導する、というページをよくみかけます。

このスキームを標準化して誰でも使えるようにしてビジネスとしたのが「HubSpot」です。

HubSpot | インバウンドマーケティング&セールスソフトウェア
HubSpot(ハブスポット)は、見込み客を惹きつけ、リードに転換し、顧客化を促すためのインバウンドマーケティング及びセールスのソフトウェアです。

いまは、「マーケティング・オートメーション(MA)」と位置づけられることも多くなりましたが、もともとは、ターゲット顧客の興味を引くようなコンテンツ(ブログ)をつくって、そこからさらに詳しい資料の請求をさせて「連絡先」をゲット=「見込み客」を作る、というフローをつくって標準化したサービスだと考えています。

「コンテンツ・マーケティング」のデメリット

広告を出すかわりに、顧客が喜ぶコンテンツを作って、「見込み客」を引き寄せる「コンテンツマーケティング」ですが、デメリットもあります。

一番大きなデメリットは、世の中のあらゆるコンテンツと対等に並べられて勝負しなければならない、ということです。

ビジネス向けなら仕事中にみてもらえるかもしれませんが、C向けの商品やサービスであれば、あらゆるブログはもちろん、スマホのゲーム、ハリウッド映画、テレビドラマなどなど、すべてのコンテンツが競合となってしまうのです。

なぜなら、1日の時間は24時間と決まっているからです。

その中の一部をどうやってお客様から受け取るのか、コンテンツを見る時間をとってもらえるのか、というほとんど永遠のテーマと戦うことになります。競争は激甚です。

まとめ

「コンテンツ・マーケティング」とは何か、そのメリット・デメリットを、事例とともに紹介しました。

お役に立てば幸いです。

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