ホームページとWebサービス~言葉の意味と歴史

テクノロジー

「社長、今回の新製品、ホームページつくって、宣伝しましょう!」
「えっと、ホームページってインターネットってクリックすると見れるコレのこと?」
「(え、社長のパソコン、超古い・・・)」

昔のWindowsパソコンでは、「インターネット」という地球のイラストアイコンをダブルクリックすると、「ホームページ」を表示する「ブラウザ」が起動しました。(正確には、「Internet Explorer」というアプリケーションが起動しました。)

そもそも、「ホームページ」ってどういう意味なのでしょうか。

「ホームページ」という言葉のもともとの意味

「ホームページ」という言葉のもともとの意味は、最初に表示されることを意図した、起点になるページのことでした。

いまはこれは、「トップページ」と呼ばれるのが普通です。

しかし、だんだんと「Webサイト」 (後述) の意味に変化していき、いまでは「ブラウザで見れるものなんでも」の意味にも使われるようになって、「HP」などと略されるようになりました。

今回紹介する言葉の中で、一番普及している言葉です。

IBM社が出した「ホームページビルダー」というソフトが大流行したことも一因となっていると思います。「ホームページビルダー」はWebサイト(後述)全体を作成できるツールです。

トップページ

「トップページ」はその名の通り、一番上にあるページです。多くの場合、ドメイン名のみで表示されるページのことです。つまり、たとえば、

https://www.yahoo.co.jp/
https://www.rakuten.co.jp/
↑このような感じで入力して、表示されるページが「トップページ」です。

Webページ

「Webページ」と呼ばれることもあります。「Webページ」とは、トップページ含めた、ブラウザで表示される画面のことを指しています。1ページ、つまり、ページ全体が1回表示されたときの状態を指します。大学の専門課程などで教えられる場合は、「Webページ」が好んで使われる傾向があります。

スタートページ

「スタートページ」という言葉もありました。

ブラウザを起動したときに最初に表示されるページを意味しています。インターネットの経験があるヒトがパソコンの設定すると「スタートページ」にYahoo! JAPANが必ず設定される時代があり、インターネットの玄関として日本のネットユーザーからアクセスされました。タブブラウザ、つまり、実質上Chromeの普及・台頭とともに消滅しつつある概念です。

Webサイト

「Webサイト」とは、上述の「Webページ」の集合体、集まった姿と言えます。

上述の通り、現在の「ホームページ」という言葉は、この「Webサイト」の意味で使われることが一番多いです。 

Webサービス

「Webサービス」とは、もともとは、通信する技術の名前でした。この技術自体はあまり知られることなく、「Webサービス」という言葉のみが成長していき、いまでは、Web上で提供されるさまざまなサービスを総称する意味で使われるほうが多くなりました。

コンピューターではなく、計算機?

20年以上の昔、ソフトウェアを専門とするコースの先生から、「コンピュータと呼んではいけません、計算機と呼びなさい。」と、教えられました。

「先生、じゃぁこの計算機はなんと呼んだらいいんですか。」
「それは電卓と呼びなさい。」

という、いま思い返すと笑い話のような会話が展開されていました。

でも、いまでもパソコン、コンピュータは、本質的に中身は計算する機械なので、「計算機」と呼ぶことは正直であり、間違っているわけではないのです。

言葉を広めるのは、専門家ではなく、素人

つまり、言葉を広めるのは、専門家ではなく、マスコミ他、素人です。MicrosoftのWindowsがブラウザをインターネットと名付けたり、IBMのホームページビルダーがWebサイトをつくるソフトだったり、専門家が眉をひそめるようなネーミングが広まる影響も大きいです。

専門家はそういう世の中の動きにあまり抵抗せず、状況に合わせてふにゃふにゃと変化していくのがよいと、いまは考えています。

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