この世に偶然なんてありえないからぼくはタオルを鼻にあてる

ストーリー

SNSをよく見ている。

どれぐらいよく見ているかというと、10代の平均に匹敵するほど見ている。10代の「SNSアプリ」利用時間が1日あたり88.7分だそうだ()。手元のiPhoneの集計機能をみながら計算したところ、この1週間のSNS系アプリの利用時間は、1日あたり平均が80分を超えていた。ぼくはDM機能を一切使わないし、LINEを入れていない数字なので、10代の利用実態とはまったく違うと思うが、とにかくそれぐらいよくみている。

それでいつもどおり、Facebookをつらつらと眺めていたところ、昔たくさんお世話になった仕事仲間の方々が独立して作った会社のお知らせが目に入った。社内で「PMP」の専門家を招いて、「プロジェクト・マネジメント」のセミナーをやったらしい。

「プロジェクト・マネジメント」と聞いてはスルーできない。このブログでも中心テーマとして取り上げているし、講義でもえらそうに語っている。いつもどおりゴロゴロ寝ながらスマホをみていたが、むっくり起き上がってスマホを置き、パソコンに向かって「PMP」と検索してみた。

「ああああーん、ピンボックのことね。」
「PMBOK(ピンボック)」というのはざっくりいうと、「プロジェクト・マネジメント」を体系化したものだ。本屋でほんの少し立ち読みしたことがあるが、ぼくが経験してきた現場とはあまりにも距離があると感じて、後回しにしてきた。

すると、検索結果の4番目にある「PMPの資格はほんとうに仕事の役に立つのか」という、ぼくの気持ちにピッタリのブログタイトルが目に入る。5000文字を超える長い文章だが、キレ味よくさらさらと読めるステキなブログだ。しかし、その記事が終わりかかったところで、右カラムにこれまた見逃せない記事タイトルが目に入った。

わたしが花粉症の薬を飲まずにすむようになった、1日3分の簡単な習慣

「インターネットにつながって30年」とえらそうにこのブログでも語っているが、実は花粉症のキャリアもまったく同じ年数を重ねるベテランだ。発症したころは花粉症だということもわからず、当時は薬やグッズなどの対処法も現代ほど進化していなかったので、とてもたいへんだった記憶しかない。

PMBOKとPMPの記事をひととおり読んだ後、右カラムの「花粉症」の文字を探して記事を読んでみた。そこそこ衝撃的な対処法が載っていた。

カンタンすぎるのだ。

  • 1)蒸しタオルをつくる。具体的には、タオルをしぼって1~2分レンジでチンする。
  • 2)鼻筋にそのタオルをあてる。3分ぐらい。3分もするとタオルが冷めてくる。
  • これを1日1回。
  • 以上。

すぐにやってみた。まだ始めてから3日しかたっていないし、あいだの1日は雪が降って花粉など飛んでいないから効果がよくわからない。それでも即座にやってみるのだ。

なぜなら、それが自分を変えていく方法だと知っているからだ。
自分を変えることをたいてい「自己変革」と呼ぶ。自分が変わると周りが変わり、周りが変わると人生が変わる。だから「自己変革」とは、人生を変え、運命を変える方法だ。

「そんな、偶然見たブログだけで、大げさな……」
そのとおり、大げさだ。だが、人生はこの小さな判断の積み上げでできている。間違いない。そして、それはたいてい2択だ。

  • 1)やる
  • 2)やらない

それでも大げさというなら、「それは本当に偶然なんですか」と問いたい。

ブログじゃなくても、人生の途上で、いろいろなヒトがいろいろなことを言っている。親や学校の先生から始まり、大人になってもいろいろなヒトが、これをやったほうがいい、あれをやったほうがいいと言ってくる。

たとえば、自分が大学に通い、先生の講義を聞いていると想像してほしい。その先生の専門の中でも特に重要だと主張される「〇〇」を覚えてマスターしよう!と言われたとする。

果たしてそれは偶然ですか。

この広い大宇宙の中で、天の川銀河からみてもほんの小さな点でしかないこの地球の、さらにほんの小さな島でしかない日本の中の、さらに47都道府県の中心にある東京の、たとえばせっかくだから文京区にある東京大学の、何百とある講義室の中のその一室で、2018年4月7日の11時24分に同じ場所で立ち会っている、そのヒトが自分にそれを言う確率は、果たしてどれぐらいだろうか。

数学的・物理的な反論はあろう。わかっている。反論はあるだろうけれど、右能、左能、感性、知性、理性、悟性を総動員してみた上で、目の前でそれを言っているヒトをみて、いま聞いたことが、本当に偶然のできごとであると言えるのか。

その上で、

2)やらない

を選ぶなら、それもアリだろう。だがぼくは、

1)やる

を選びたい。なぜなら、それが偶然でないと知っていて、そもそもこの世に偶然なんてありえないと知っているからだ。

だから今日も、ぼくはタオルを鼻にあてる。
これが自分の人生を変えると信じているから。


※)株式会社ジャストシステムの、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施した『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2018年10月度)』の結果による

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