QRコード決済の還元ブームに完全に乗り遅れて波に乗れない理由

話しのネタ・Tips

QRコードの決済が盛り上がっている。
いろいろな会社が、なぜかペイペイペイと繰り返している。シンプルでストレートで、ある意味発想が貧困なネーミングは、最近のトレンドなのであまり気にならない。

そしてお得だ。明らかにお得。「100億円」に慣れてきてしまったらしく、いまは「20%還元」が合言葉らしい。たとえば、こういう記事があった。

「ファミマならPayPayもLINEPayも20%還元!QRコード決済の勝負はただいま「同日開催」中」

でも、自分自身は、まったくその気にならない。一度も使ったことがない。いろいろな義務感にかられて、アプリを入れたり設定をして使えるところまではできている。しかも、少なくとも2社は使える準備ができている。なのに使っていない。

そもそもQRコード決済は、電気もないようなところで普及・発展したものだ。店先にQRコードさえ掲げておけば、ケータイを持っているヒトが支払いできる。ところが、夢の国日本では、電気のないところで何か買う体験はほとんどなく、クレジットカードがあればスイカもデビットもある。

でも、「だからいらないじゃん」という理由は、使わない理由ではない。だってお得だから。
しかし、えもいわれぬぼんやりとした、サボり癖にも似た感情が、QRコード決済でお得になることをはじいている。

暴力的に、札束で頬をハタかれている感じは、嫌いではない。少なくともぼくの中の日本人の部分が、嫌いではないといっている。そして、国の誇りを失ったまま育った戦後の世代なら、ちょっとイヤだなぁと感じつつ、札束の一部がもらえるんなら多少ハタかれるぐらいはいいじゃんと思うほうが大多数だろう。いや、ぼくだってそうだ。

札束を振り回す企業は100億だと宣伝しながら、QRコード決済を使わないと不便な世界をつくろうとしているのだろう。本当に戦略的かどうかは内部情報をみてみないとわからないが、マーケティング観点では何も間違っていないし、QRコード決済が普及すること自体も悪いことではない。

「ポイント還元」という制限・縛りもそれほど気にならない。使えるお店は限定されているのだろうけど、どうせ買うものを買えばいいのだから。実際、クレジットカードのポイントは近所のコンビニで使えるポイントに変換していたりするから、同じことだ。

「ポイント還元」といえば、同じようにニュースで話題なのが「消費税」だ。
「○%還元」というニュースが昨年末あたりからよく流れてくる。いろいろな政策がそろそろまとまってきたらしく、まとめて評価する記事も流れるようになった。たとえばこういうニュースだ。

消費税2%増税幅上回る「キャッシュレス5%還元」って誰のため?2兆円の増税対策のコスパは?

「税金とるけど、還付するからさ!」という論理は、各社の○○ペイのキャンペーンとまったく同じだ。言葉が同じで構造も同じ。つまり、すべてを握られているオカミから施しを受ける構造が好きなのだ。そういうちょっとマゾっぽい感じを、ぼくの中の日本人が好きだと言っている。それに「お得なら、いっか」で思考停止するのは、気持ちいいし、楽だ。

消費税の還元議論はどんどんエスカレートして、増税した分以上に還元すると言っている。思考停止すると気持ちよく気がつかずにスルーできる。そもそもどうして税金を上げるんだっけ、という話しに気がつかずに済む。

つまり、増税が目的になっている。
増税が目的になっている組織があるのは聞いたことがあるが、総理大臣以下全員が増税を目的にしている、とてもクレージーな状態だということを、ぼくの日本人ではない部分が言っている。

目的と手段は入れ替わる。
経験的には、頭がよいほど高速で入れ替わる。

そもそもは国民が目的であって、税金は手段だ。そもそも増税するのは税収を増やすためだが、税収は減るのだ。へらすからいいでしょ増税で、といっている。もはや目的と手段が何回も入れ替わりすぎてわけがわからなくなっている。賢い人の数学で借金のリスクがわからなくなったサブプライムにちょっと似てくる。

消費税還元するよって言っても、だから結局、そもそもとらなきゃいいのだ。

とられて還元してもらう仕組みをつくって得をするのは、とられた税金で運営される組織だ。この組織が、100億円還元する組織と二重写しになって、重なっていない部分もありながら、重なっている部分もみえる。

この重なり具合に対する、えもいわれぬ感情が、つまり、ぼくの日本人ではない部分が、QRコード決済でお得になることを妨害している。

コメント