プランニング初心者もすぐできる、シンプル調査手法と、リサーチ結果をまとめるテクニック

マーケティング

今回は、企画書を書くための調査やリサーチについて、やり方や考え方を紹介します。

ホームページ・Webサイト制作の現場を前提としますが、他の業種の企画・サービス開発にも使える内容です。

まずは話しを聞く:ヒアリング

「ホームページをつくってください」と依頼されたとき、まずは話しを聞いてみます。目的や課題などをヒアリングします。
※ヒアリングの詳細はこちらの記事をご覧ください:

ヒアリングのノウハウ~ヒトの話しを聞いていい仕事をすること
ヒトの話しを聞くことは、日常やっていることでありながら、奥が深くて難しいことです。話し手を理解すること、と言いかえると無限の奥行きが出てきます。ここでは、ホームページ・Webサイト制作を依頼されたときに話しを聞く、つまり、ヒアリング、あるいは、オリエンテーション(オリエン)を受けるケースを前提に、どういうことに気を使ったらよいか...

話しを聞いたら、次のステップとして企画書や提案書をつくって、課題を解決するための提案をします。

企画書をつくるには、まず調査・リサーチをかけることが普通です。その依頼者や該当の業界、業態などにものすごく詳しいのでなければ、なんらかの調査研究が必要になるのが普通です。

競合の発見と位置づけ

ホームページ、Webサイトをつくるのは、その企業やサービス、製品などを広くあまねく伝えるためでしょう。

伝える行動を積極的に起こす必要があるのは、ライバル、競合が存在するからです。競合がいなければ特にこちらから積極的に伝えなくても求められるはずだからです。

よって、ライバル・競合の発見と位置づけが、調査・リサーチの中心、キモの部分になるはずです。

まずは、競合の洗い出しとリスト作り

ですので、まずは、競合の洗い出し、リスト作りをします。

最初はひたすら並べていくのですが、依頼者のサービスや製品を中心に考えていくと、スジの違う企業やサービスが競合になることが多いでしょう。

たとえば、自動車であれば、トヨタ、日産、スバルなどがリストアップされるでしょう。しかし、自動運転の切り口でいくと、いま実験を行っていると伝えられるのは自動車メーカーだけではありません。GoogleやAmazonなどのインターネット企業や、Appleなどスマホやパソコンを作っているメーカーも参入してきます。Uberというタクシー手配をするネットサービスが実証実験を行っていることも有名です。

「仮説」を立てながら、企画の切り口をみつける

よって、洗い出し・リスト作りをしながら、今回の目的に合う切り口を考えたり、競合とすべき企業がコレとコレだとするとどういう企画になるか、など仮説を立てながら、その仮説でイケそうか、あるいは、仮説が正しいかどうかを確認するような段取りをとると、効率よく情報を集めることができます。

関係する情報を集めようと思うと、ネット検索、つまり、ググるだけで大量の情報が手に入りますので、すべてを網羅的に吸収することにはあまり意味がありません。仮説を立てて、そのスジ、そのストーリーに関連することだけを集めるようにすると、企画の骨組みが見えてくるようになります。

調査方法

ホームページ、Webサイトの制作開発を考えたときに、調査手法としてはそれほど多くないのが現実です。

まずは「ググる」

通常は「ググる」ですべてをまかなうことが多いでしょう。

時間的にも費用的にも、他の調査手法を使っている余裕が普通はありません。

図書館、大規模書店

他に手軽に使えるものとしては、「図書館」が有効です。利用しているプランナーやディレクターは多いです。ある程度ネット検索であたりをつけて、ちょっと古いけど体系的にまとまっている情報を拾いに、図書館へ行きます。

現場を見る

経営の本には、「現場主義」「現物主義」という言葉がよく出てきますが、企画をたてるときにもコレは使えます。現場がある場合、現場に行っていろいろなものを実際に見たり聞いたりすることは、企画をつくったりコンセプトをひらめいたりする上で、欠かせない作業になることもあります。

たとえば、先日NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、ブランドプロデューサーの柴田陽子さんという方が取材されていました。

プロフェッショナル 仕事の流儀 - NHK
仕事の流儀には、その人の生き方が現れる。 「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、超一流のプロフェッショナルに密着し、その仕事を徹底的に掘り下げるドキュメンタリー番組です。2006年1月の放送開始以来、イチローさん(メジャーリーガー)、吉永小百合さん(映画俳優)、新津春子さん(清掃員)、高倉健さん(映画俳優)、石川...

ビルのコンセプトをつくるときに、現場へ行って街を歩き、周辺を眺め、隣接ビルの中を歩き、誰が何を求めているのかなどを見ていました。そして、後半、エスカレーターで下の階に降りているときに、ひらめいたコンセプトを部下に向かって話していました。企画をつくる仕事をしている場合、こういう仕事のしかたをしているヒトは多いです。

依頼者・クライアントがネットサービスの場合、リアルな現場がそもそもないですし、たとえば、依頼者の工場を見学させてもらえるなどは、多くの場合望み薄でしょう。あとは、自分の人生経験とイマジネーション・想像力で補うしかありません。

調査内容をまとめる、資料に落とし込む

調査がある程度進んで情報が集まってきたら、整理してまとめる作業に入ります。

SWOT分析

「SWOT分析」は、シンプルで使いやすく、企画書にも入れやすい手法です。

サービスや製品の、

  • 「Strengths(強み)」
  • 「Weaknesses(弱み)」
  • 「Opportunities(機会)」
  • 「Threats(脅威)」

を洗い出して箇条書きしマトリックスの中に並べるだけです。

現状分析に使えますが、企画書や提案書に入れても、比較的失敗が少ない手法です。おそらく、網羅的に考えてくれているという印象が強まるからだと思います。

アイデア出しに使うこともできます。クロス分析といわれる手法で、4つのそれぞれを掛け合わせて、アイデアをひねり出します。

ポジショニング

「ポジショニング」もよく使われますが、「SWOT分析」よりは少し難易度が高いと感じています。

作り方はものすごくシンプルで、縦軸と横軸を引いて4つに分け、競合のサービスや企業を位置づけます。価格や規模など数字だけでなく、デザイン性や雰囲気などの「形容詞」も軸に入れてしまうことができるのがポイントです。

しかし、どういう軸を設定すると企画に使えるのか、説得材料になるのかが、意外に難しく奥が深いのです。依頼者と意見や感覚が合わずに失敗することもあるので、慎重に使いましょう。

まとめ

競合・ライバルの洗い出しからはじめて、情報の海におぼれないように仮説を立てながら、企画の骨子を取り出して、企画書に落とし込んでいくプロセスを、シンプルに紹介しました。

お役に立てば幸いです。

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