弥生会計のサーバを安くする裏技? 自分でサーバー構築する方法と設定手順

話しのネタ・Tips

「弥生会計でサーバーを利用しているが、リース料が高くてなんだか納得がいかない」という方々の参考になるようにと思い、自ら弥生会計のサーバを構築したときに調査検討した内容や設定した作業を、この記事にまとめました。

いろいろな会社のいろいろな思惑があるためか、あるいは、ニーズが少ないためか、理由はよくわかりませんが、この種の情報がまったく見つからず非常に苦労したことが、この記事を書くモチベーションとなりました。

体験談のため、前置きが非常に長いです(笑)。今回選んだハードウェアや設定手順だけを見たい場合は、目次から後半の設定や手順の項目を押して、前置きを飛ばして読んでください。

この記事の前提と要件

この記事に当てはまるのは、次のような境遇の方です。

  • オフィス内にある弥生会計用のサーバにデータを置いている
  • サーバ機器にリース料を毎年数万円払い続けて、5年以上過ぎている
  • 毎年払い続ける価値があるのか疑問。1年分で新しいパソコンが買えそうな費用だ。
  • サーバーのパソコンは古くなっているし、バックアップディスクや電源機器(UPS)も古くなって、とうの昔にはずしてしまった
  • しかしよくわかならいし、トラブルも一応ないので払い続けている。(「壊れてしまい緊急事態だ!」というときにこの記事はオススメできません)
  • 以前は所員が何名かいて共有利用していたが、いまの同時利用は多くて2名ぐらいだ。
  • SQL Serverをアップデートしないと死ぬぞ?、みたいな連絡が来たときはたいへんだった。
  • 「弥生会計 AE」を利用している(つまり、税理士や会計士などの弥生PAP会員)

日本全国の税理士さんと会計士さんを単純に足すと10万人を超えるようですので、この条件に当てはまる方々はひょっとしたら1万人ぐらいはいるのではないか!?(そんなにはいないか・・・)という勝手な予測をたてています。

また、この種の話しのややこしさは、ケースバイケースで細かく状況が変わることです。サポート情報として統一的に発表できない弥生社の気持ちもわかります。

よって、この記事はあくまでも体験談ですので、マネする場合には、必ず元に戻れる手法を確保して、十分注意しながらお試しください。

弥生会計のラインセンスとデータ形式

まずは、ライセンスとデータ形式の関係を調べました。

データ形式は、2種類のみ

弥生会計のライセンスはたくさんの種類があり非常に複雑ですが、「データ形式」つまり、保存されたデータの種類からみると、2種類しかありません。

  • スタンドアロン
  • マルチユーザー

「スタンドアロン」は、WordやExcelのように1つのファイルとして保存され、他のファイルと同じような感じでコピーや移動ができます。

「マルチユーザー」は、「SQL Server」というデータベース・ソフトウェアを別途インストールし、その中に保存する形式です。「スタンドアロン」との一番の違いは、複数のユーザーが「同時に」同じ事業所データを開いて編集や操作ができることです。

データ形式とライセンスの関係

データ形式| 弥生会計 サポート情報
データ形式

↑このページに非常に重要な図がありますので、こちらに引用します。

事業所データのデータ形式と顧問先の製品ラインアップとの関係(弥生会計サポートページより引用)

「弥生会計 AE」は、唯一、「スタンドアロン」と「マルチユーザー」の両方が扱えるライセンスです。

ですので、「もう事務所には一人しかいないよ・・・」という会計士さんや税理士さんは、スタンドアロン形式で利用すれば、サーバーは必要なくなり、サーバー機器のリース料も払わなくて済むようになります。

つまり、この記事は、マルチユーザー形式で利用し続けたい方向けです。

サーバーをオフィス内に置かない代替手段を考える

とはいえ、歴史あるデスクトップ・アプリを利用するだけでなく、いろいろな代替手段がリリースされていますので、これらを調べてみました。

弥生オンライン(クラウドアプリ)

弥生PAP会員は、「弥生オンライン」というクラウドサービスを使うことができます。

入会について 弥生PAP(やよいパップ)|会計ソフトは弥生
弥生PAPの入会についての紹介ページです。弥生PAPとは弥生株式会社と会計事務所がパートナーシップを組み、弥生製品・サービスを活用して、中小規模法人、個人事業主、起業家の発展に寄与するパートナープログラムです。税理士事務所・公認会計士事務所向けのサービスです。

しかし、こちらはいろいろと利用感が変わるそうで、サーバーを置き換える候補になりませんでした。

クラウド上でいままでと同じ雰囲気で使えるサービス「かんたんホスティング」

いままでのパソコンアプリの利用感はそのままに、クラウドサービスとして展開してくれているサービスが、弥生会計のサポートページで紹介されていました。

必要なシステム構成/システム要件_弥生ネットワーク製品|会計ソフトの弥生株式会社
ネットワーク製品をご利用いただくには、各クライアントPCから接続可能なサーバーやネットワーク環境が必要です。ご利用形態ごとに、必要なモノや作業についてご確認いただけます。会計ソフトは弥生株式会社。

前半は、「こんなごっついネットワークシステムはいらないかも・・・」という「弥生会計 ネットワーク」用の内容ですが、最後に「かんたんホスティング」というサービスが紹介されていました。

https://yayoi-kantan.sk4g.net/

しかし、こちらはあくまでも「弥生会計 ネットワーク」を利用していたユーザー用であるようで、価格もそれなりに高い設定になっていて、選択肢からはずれました。

まるごと全部クラウド上に置いてしまうサービス

その名も「「クラウドで弥生」というサービスが、本家から展開されています。

クラウドで弥生 弥生会計・弥生販売ネットーワーク クラウドサービス
クラウドで弥生の弥生会計・弥生販売ネットーワーク クラウドサービス。弥生クラウドだからできる、管理者不要の低コスト導入・運用。申込みから最短5営業日で利用できます。クラウドを利用することで、インターネット環境があれば、いつでも何処でも弥生製品をご利用いただけます。

これは、起動手順の動画を見る限り、Windowsの「リモートデスクトップ」を利用して、クラウド環境に構築された「弥生会計 ネットワーク」を使うもののようです。

リモートデスクトップを使うということは、おそらくはMacOSから利用可能かもしれなくて、しかもオフィスからだけではなく、世界中のどこからでもアクセス可能になり、それなりにワクワクするサービスです。

しかし、こちらも「弥生会計 ネットワーク」ユーザー向けの価格設定となっており、「事務所で小さく少人数で使えればいいんですよ・・・」という今回のニーズにはまったく合いません。

自分でクラウドの仮想マシンに置く(超上級者向け?)

それならば、現在のリースのサーバ・マシンと同じ環境を、自分でクラウド上に構築してしまえばいい、ということも考えられます。

今回置き換える対象のサーバーは「Windows Server」というOSで動いていましたから、これをクラウド上に置くことも検討しました。

クラウドサービスは、Microsoft の「Azure」や、「さくらのVPS for Windows Server」など複数の選択肢があります。

さくらのVPS for Windows Server
さくらのVPS for Windowsのご案内。さくらのVPSにWindows搭載のVPSが登場。全プランSSDを搭載し、低価格×ハイパフォーマンスを実現!この機会にぜひご利用ください。

しかし、この方法は、手間がかかり月額費用もかさむわりには、クラウド上に置くためにセキュリティのリスクが増大します。このプランも世界のどこからでもアクセス可能になりますが今回はそのニーズがまったくなく、ネットワーク越しになってレスポンス(反応速度)が遅くなることも予想され、メリットが何もないわりにはデメリットがたくさんあるので、候補からはずしました。

単純にWindows Serverを置くだけでは、(おそらく)セキュリティが確保できず、VPNを組むか、ゲートウェイを置くかしなければならないことが予想され、メリットとリスクがまったく見合わない方法となりそうです。(詳しくは確認していません。)

サーバに要求される仕様を考える

あらためて、「弥生会計 AE」を「マルチユーザー」形式で利用するためにサーバー機器を準備する場合に、必要な条件をまとめます。

「弥生会計 AE」のサーバの要件は・・・

「弥生会計 AE」をマルチユーザー形式で使うために、サーバーに求められる要件やスペックが、なかなか見つかりませんでした。

システム要件・主要スペック_弥生会計 AE|経理・会計ソフトなら弥生
会計ソフトの弥生会計AEは機能メニューが豊富。システム要件・主要スペックをご覧ください。弥生の会計ソフトを使えばコスト削減!かんたんやさしい会計ソフトは弥生株式会社。

このページの「データベース」という項目にそれらしきことが書かれていますが、サーバーとして何を用意したらよいのかは書かれていませんでした。

この理由を推測して、ものすごく簡潔にまとめると:

どのパソコンにでもデータベースを入れられるから

ということでしょう。

ただし、パソコンの状況によっては入れられませんし、同じパソコンに入れるとスピーディーに動かなくなったりするし、あまりにもパターンが多すぎて網羅的にドキュメントを書けず、当然サポートすることもできないために、サポートのドキュメントではよくわからない(余計なことは言わない)形におさまっているような気がします。

実は、サーバーには弥生会計そのものをインストールする必要がなく、「弥生会計 AE」に無料で添付されてくるバックアップソフト等に加えて、他社のソフトウェア(Microsoft社のSQL Server)を入れることとなり、その動作要件を弥生社が詳しく書くことはできない、という事情もありそうです。

動作の安定性や後述するセキュリティ設定を考え合わせると、他の用途には利用しない・弥生会計のデータベース専用のパソコンを1台用意することを、私は強くオススメします

「Windows Server」は必要なのか

パソコンの選定段階で非常に悩んだ点が、既存の旧サーバと同じように「Windows Server」が必要なのか、ということでした。

前述した弥生サポートのドキュメントによると、

システム要件・主要スペック_弥生会計 AE|経理・会計ソフトなら弥生
会計ソフトの弥生会計AEは機能メニューが豊富。システム要件・主要スペックをご覧ください。弥生の会計ソフトを使えばコスト削減!かんたんやさしい会計ソフトは弥生株式会社。

「Microsoft SQL Server 2017 Express」をインストールすることとなっています(執筆時点)

次に、「Microsoft SQL Server 2017 Express」の動作環境を調べてみると、

SQL Server 2016 および 2017: ハードウェアとソフトウェアの要件 - SQL Server
SQL Server 2016 および SQL Server 2017 をインストールして実行するためのハードウェア、ソフトウェア、およびオペレーティング システムの要件の一覧。

なんと!!  「Windows Server」だけでなく、ごく普通のパソコンに入っている「Windows 10 Professional」や「Windows 10 Home」、あげく「Windows 8」までが動作OKの対象となっています。

現実的には、新しさと費用、手に入りやすさを総合すると、「Windows Server」はまったく必要なく、

「Windows 10 Professional」(Homeでも)OK

が結論となりました。

「〇●販売は、高いの買わせたのか!?」という怒りも感じなくはないのですが、UPSをコントロールしたりなど「Windows Server」には有利な点がなかったとも言えず、設置当時の現実的な判断だったと信じたいところです。

HomeとProの違いは、ざっくりいうと「リモートデスクトップの操作される側になれるかどうか」というところのようです。リモートデスクトップ(RDP)を利用できれば、サーバ本体にディスプレイやキーボードを接続しないでサーバを操作することができるので、「Pro」のほうがよりオススメです。

ハードウェア(パソコン)を選ぶ

「普通のパソコンでOK」となったとはいえ、サーバーとして24時間安定して稼働させるには、ハードウェアはそれなりに気を使って選択しなければなりません。

手元にデスクトップパソコンなどが余っていればそれを使ってとりあえず構築してもよかったのですが、今回はリース品に囲まれていたため(笑)、サーバー専用のパソコンを新規に購入することとしました。

価格の設定基準は、現在のサーバのリース料1年分(数万円)ぐらいでなるべく、という感じで考えました。

【オススメ】今回選んだパソコン(ハードウェア)は、「Intel NUC」

今回選んだパソコンを紹介します。

「Intel NUC」というベアボーンと呼ばれる製品のなかから、Windows Proが入った完成版を選びました。

私が購入したときは、6万円台だったのですが、執筆時点でプラス10万円ぐらいの価格が付いており驚いています。

見ればわかるとおり、まったくサーバ用のハードウェアではなく、むしろディスプレイの背面に付けてリビングなどで使う用の製品ですが、電源アダプタが別になっており電源の排熱を心配する必要がありません。

ハードウェアのスペックはそれほどよいわけではなく、Windowsを最新にアップデートするだけで3日ぐらいかかって焦りました。(笑)

本当は「Intel NUC」のベアボーンにSSDを組み合わせたかった

本当は「Intel NUC」のベアボーンを選択し、メモリ容量やSSDなどを好きなように選びたかったのです。

今回は、SQL Server、つまり、データベースの読み書きをする「だけ」という利用用途であったため、CPUやメモリの容量、描画性能などはまったく必要なく、新品で購入可能な最低限でよいと考えました。ただ、ディスクのアクセスは非常に速いほうが、データベースの読み書きが速くなることが期待でき、機械に対する負荷も少なく、深夜バッチで回すバックアップ等も速く終わるので、かなり有利になります。

よって、たとえば、こういう感じの製品を検討していました。

しかし、SSDやメモリなど他のハードウェア部品を選ぶと、相性がいいか悪いかわからないリスクを背負い、組み立てる手間をかけて、しかも、Windowsを新規にインストールして(実は新規インストールのほうが、アップデートより速かった可能性は高いですが)、ここまでやって結局動かなかったらどうしよう・・・などと妄想すると、コストメリットがほとんどないわりに手間ばかりかかる、ということになって、見送りました。

「Intel NUC」と並んでよく紹介されている「ASUS MiniPC」シリーズ

「Intel NUC」と並んでよく紹介されている「ASUS MiniPC」シリーズも検討しました。

たとえば、こんな感じの製品です:

ビックカメラなどの量販店にもよく置いてあり、価格帯も「Intel NUC」とよく似ていて、かなり悩みましたが、サーバっぽく「24時間安定稼働した」というコメントがどこにも見つからず、1個だけそういうクチコミが見つかった「Intel NUC」に敗北しました。

【追記】ASUS ミニパソコンで、サーバ向け?な新製品が出た!

このブログを書いてから1カ月ぐらい過ぎた後、ASUS ミニパソコンのラインアップで、今回の用途にジャストミートな新製品が出ました。

今回の弥生会計用サーバ用途には、オーバースペック気味なほど十分な性能です。

それに加えて、

「低電力低騒音でつけっぱなしに」向いているとのこと。これをみて「サーバ向けじゃん!!」と盛り上がるのは、日本全国を探しても私以外にほとんどいないでしょう(笑)

「Windows10 Home」のみであるのが、若干ザンネンなところです。(サーバ向けではないので当然です(笑)

ハードウェア選びでもっとも参考になった資料

ハードウェア・パソコン選びでもっとも参考になったのは、このページでした。

【2018年3月版】自宅サーバ向けPCを探してみました
超小型で省エネ+ファンが小さい!スティックPC型自宅サーバ!ファンレス+Windows10!ドスパラ「DG-STK3」・超小型・ファンレス=音が全くしない・Windows10が最初からインストールされていると、起動してソフトをインストールす

こちらのページの内容をベースに、検討したハードウェアを列挙します。

スティックPCは安くてステキだが、壊れたときを想像したくない

「スティックPC」と呼ばれる、TVのHDMI端子にぶすっと差す形になっているパソコンがあります。

たとえば、こんな感じの製品です。

価格はすごく安くて、場所もとらず、ACアダプタの電源が抜けないように気をつければ、それなりに安定稼働してくれそうです。

しかし、ハードウェアのトラブルや故障は全体を交換するしか手がなさそうです。故障だけでなく、ディスクが足りなくなったとか、メモリが足りないとかいう場合に、まったく対処方法がなく、部品交換が不可能です。

このため、業務用のサーバとしてはあまりにも怖かったので、却下しました。

「FUJITSU PRIMERGY」シリーズは、安定稼働が期待できるがトータルでコスト高

この「FUJITSU PRIMERGY」シリーズと、「Intel NUC」の2つが候補に残り、最後まで悩みました。

既存のリースのパソコン・サーバが富士通製のミニタワー型PCで、PRIMERGYシリーズではありませんが、ややファンの音が大きいものの、安定稼働という意味ではかなりの実績がありました。

「FUJITSU PRIMERGY」シリーズはそもそもサーバ向けPCとしてラインナップされていて、上述のページによれば、NTT-Xのページで投げ売りされることがあるそうです。

「FUJITSU PRIMERGY」の検索結果 - NTT-X Store

Amazonで探すと、「ディスクレス」というカテゴリーで大量に出てきます。

実際に検討していたのはこのあたりの製品です。(今回の用途に、「Xeon」などの高いCPUが必要ない、という考えからです。)

「ディスクレス」というのは、その名の通りディスクが入っておらず、ディスクとOSを別途購入する形のため、この部分は自由にカスタマイズできるよ、という「ベアボーン」に近い位置づけの製品のようです。

すると、本体価格は安くても、OSを購入する時点で「+17,000円」、SSDを買うと「+1万円」などとなってしまうため、予算を大幅にオーバーしてしまいます。

しかし、ケースが大きいため、「Intel NUC」などとは違い、物理的な相性問題が起こる可能性は低そうです。むしろ後からいろいろ増設したりできます。この点、ケースの小さいベアボーンよりは有利です。

ちなみに、カスタマーレビューでこの製品の利用方法をなぜか詳細に解説していたレビュアーさんがいましたので、リンクしておきます。

https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R362ZHWWT0TUHW/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B07DWM3YJ8

インターネットの草創期にはこういう親切な?人がたくさんいたな・・・と昔の思い出にひたってしまいました。

富士通オフィシャルページでの購入は「Windows Server」のみで断念

オフィシャルページで購入しようとすると、たしかに、OSとディスクを選択するようになっています。

PCサーバ:FUJITSU Server PRIMERGY(プライマジー) : 富士通
エントリーからハイエンドまで高いプライスパフォーマンスを誇る、富士通のPCサーバ FUJITSU Server PRIMERGY(プライマジー)のラインナップです。最新のIntelプロセッサを採用し、WindowsやLinuxなど幅広いOSに対応し、ビジネスの多様なニーズに応えます。

しかし、オフィシャルページではOSについて「Windows Server」しか選択できないようで(サーバ向けなので当然ですが)、このルートも今回の選択肢からは外れました。

パソコン、ハードウェアの設定内容と手順

サーバ用のパソコンを手に入れたら、ソフトウェア・インストールの準備をします。

上述で選んだ「Intel NUC」シリーズを購入した体験を前提に、セットアップ手順を書いていきます。

ここでパソコン本体の他に、別途購入をオススメするのが、「USBメモリ」と「LANケーブル」です。

キーボード、マウス、ディスプレイは他のパソコンから一時的に借りる

キーボード、マウス、ディスプレイは、通常運用中は必要ないため、別のパソコンからの借り物でかまいません。
(もし別のパソコンのモノがない場合は、別途手配する必要があります。)

キーボードとマウスは、USB 接続ならなんでもOKです。

ディスプレイは「HDMI」接続が必須ですので、HDMI端子のあるディスプレイとケーブルを準備してください。

いまどきは、テレビでもディスプレイの代用が可能です。HDMI端子が大抵ついていますので、ケーブルをつなげばパソコンの画面が映ります。

まずは、Windowsを最新にアップデート

まずはWindowsを最新にアップデートします。

「設定→更新とセキュリティ→Windows Update」の画面を見ながら、アップデートが終わるまで気長に待ちます。

半日に一回ぐらいのぞいてみて、再起動ボタンが出ていたら再起動してあげましょう。

私が選んだパソコンは、ディスクの読み書きスピードが遅い製品だったようで、丸3日ぐらいかかりました(笑)

バックアップ・ディスクのオススメは「USBメモリ」

のちほど、自動バックアップを設定しますが、そのときに別のディスクを設定すると、最悪パソコンが全部壊れて死んでしまっても、データは前の晩の状態に戻ります。

昔は、でっかいハードディスクをつけないと容量が足りませんでしたが、いまはUSBメモリが大容量で安くなっています。アクセス速度の面からも「USBメモリ」をバックアップ用ディスクとして付けておくことをオススメします。

私はこんな感じの、USBメモリの本体サイズがものすごく小さい製品を選びました。

写真は製品が違いますが、こんな感じで、邪魔になりませんし放熱も考えなくてよいし、そこそこ安いですから、メリットしかありません。

バックアップ・ディスクに必要な容量は、一度現在の状態でバックアップしてみて測る

バックアップ・ディスクに必要な容量は、後述する一括バックアップツールを、現行のサーバで動かしてみて、1日分のバックアップデータの容量を測ってみてください。毎日バックアップするなら、それを7倍してさらに増えたときの余裕を見て、容量を決めます。

もし、ものすごく容量が大きい場合は、SSDなど検討する必要がありますが、私の設定したケースでは、トータルで32Gbあれば足りました。

ネットワークは有線がオススメ

無線LAN/Wi-Fi接続がカンタンに設定できますが、別途LANケーブルを購入して有線接続することをオススメします。

私は、ペラペラのものではなく、丸くてガッチリしたCat7ぐらいの速めのものを買いました。

サーバーのインストールと、データ移行手順

パソコン・ハードウェアの準備ができたら、サーバ・ソフトウェアをインストールして、データを移行します。

データの移行やサーバのインストールは、「弥生会計 AE」に添付されているツールで、カンタンに行えます。

まずは現行サーバのデータを保存する「一括バックアップツール」

いままで弥生会計のサーバとして使っていたパソコンなら、「一括バックアップツール」がすでにインストールされていると思いますので、起動して、現在のデータをバックアップします。

バックアップのしかたはこちらのページに書いてあります。

一括バックアップツールでのバックアップ| サポート情報
一括バックアップツールでのバックアップ

保存先を指定して「実行」ボタンを押すだけですから、カンタンです。

保存先に、先ほど購入をオススメした「USBメモリ」を指定すると、そのまま新サーバにデータを持っていくことができてスムーズです。

大抵の場合、この現行サーバのバックアップに時間がかかると思いますので、このバックアップを開始してから、新サーバの設定を進めるほうが作業がスムーズです。

新サーバへソフトウェアをインストール

新サーバで、弥生会員PAPサイトから弥生会計の最新版をダウンロードします。(送られてきているDVDからインストールしてもかまいませんが、だいたいどこかに大切にしまわれているので、ダウンロードしたほうが早い場合が多いです(笑)

ランチャーのような画面が起動します。ここでは、「弥生会計」そのものをインストールしません。

「データベースをインストール」で、新サーバにSQL Serverをインストール

まずは「データベースをインストール」を選択して、次へ次へと進めます。

データベースのインストール方法(弥生会計 プロフェッショナル 2ユーザー/AE)| 弥生会計 サポート情報
データベースのインストール方法(弥生会計 プロフェッショナル 2ユーザー/AE)

ここで気をつけなければならないのは、データベースのパスワードです。

「saパスワード」として、のちのちまで利用しますが、もしなくしてしまった場合、データがすべて取り出せなくなります。かなり怖ろしいので慎重に設定してください。

セキュリティ的には微妙ですが、どこかのテキストファイルに書いておくのが、現実的な運用となると思います。(もちろん、紙に書くのも伝統的によく使われるセキュリティ強の手法です笑)

結構複雑な条件で設定しなければならないので、記憶しておくのは現実的ではありません。(一度入力したら、めったなことでは必要になりません。)

「一括バックアップツール」を新サーバにインストール

ランチャーのような画面に戻ったら、「一括バックアップツール」というボタンがあるので、これを押します。

次へ次へでインストールします。

起動すると「サーバ設定」というタブがあり、ここで早速、先ほどの「saパスワード」を利用します。

現行サーバで保存したデータを、新サーバで復元

新サーバで、「一括バックアップツール」の「復元」タブを選ぶと、バックアップしたデータを復元できます。

現行サーバで保存したデータのフォルダを指定して、「実行」ボタンを押します。
こちらに手順が詳しく書かれています。

一括バックアップツールのバックアップファイルの復元| 弥生会計 サポート情報
一括バックアップツールのバックアップファイルの復元

このあたりはもし失敗しても後戻りややり直しができるので、どんどん進みましょう。(現行旧サーバが利用できている前提です)

【重要】サーバのWindowsでのセキュリティ設定

このサーバのセキュリティ設定がかなり重要で、これをやらないとサーバとして使えません。この設定が前述のパソコン選びで「クラウドVPS」を選択できなかった理由になっています。

詳細な手順はこちらのページに書かれています。

サーバーの通信設定の確認(Windows 10/Windows Server 2019/2016)| 弥生会計 サポート情報
サーバーの通信設定の確認(Windows 10/Windows Server 2019/2016)

この後半で、「[Windows Defenderファイアウォールを有効にする]が選択されている 」場合の設定方法が詳述されていますが、私はこの設定(つまりファイヤウォールを有効にしたまま)で利用可能とすることができませんでした。

つまり、「[Windows Defenderファイアウォールを無効にする]が選択されている」状態で、運用しています。ということは、

ファイヤーウォール無し

というノーガード状態です。インターネット外部からは通常ルータやNAPTの仕組みで守られていますので、危険になるのはオフィス内部で乗っ取られたパソコンからの攻撃に弱くなることです。しかし、この設定にしないと一部の機能が動作しなかったため、多少気持ち悪いもののセキュリティリスクとして受け入れました。

現行のリースのサーバの設定を見てみたところ、某〇●販売も「ファイアウォールを無効」に設定していました(爆) トータルで妥当な設定なのだろうと思います。

実は、この設定をしなければならないために、「クラウドVPS」を却下したり、他の用途でサーバのパソコンを利用せずサーバ専用にすることをオススメしたりしました。

サーバ側の設定は、これで完了です。

クライアント側に、新サーバを追加する

セキュリティ設定やデータの移行がうまくいっていれば、他のパソコンの弥生会計から新サーバが追加できるようになります。

サーバーコンピューター(親機)を新しいコンピューターにした場合に、クライアントコンピューター(子機)から設定変更する方法| 弥生会計 サポート情報
サーバーコンピューター(親機)を新しいコンピューターにした場合に、クライアントコンピューター(子機)から設定変更する方法

弥生会計を起動したら、「参照先の設定」ボタンを押して、「サーバを追加」ボタンを押してください。

ここに、新サーバと現行旧サーバの名前の両方が並んでいたら、設定はうまくいっているものと思われます。

新サーバの名前を選ぶと、前述の「saパスワード」がまたしても必要になりますので、入力してください。

追加して新サーバのところに、現行旧サーバと同じ事業所データが表示されたら、開いてみて書き込んだりできるかどうか、テストしてみましょう。

旧サーバに間違って書き込まないように、でもいつでも元に戻せるように

新サーバを使い始めても、最低でも1か月ぐらいは、現行旧サーバをそのまま置いておき、うまくいかなかったらいつでも元に戻れる態勢をとりましょう。

この時、旧サーバを間違って更新しないように、弥生会計の事業所データを選択する画面で表示される順番を後ろにしておくのがオススメです。「参照先の設定」ボタンを押した後の、右上の▲ボタンで表示順序を変えることができます。

まとめ

「弥生会計 AE」をマルチユーザー形式で使うための、サーバ用パソコンを自分で用意して設定し、新しいものに置き換えるために、検討したことと設定した内容をまとめました。

お役に立てば幸いです。

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