悪徳ビジネスや詐欺的商法にひっかからず、さらさらと生きていく方法

ストーリー

純粋で、素直で、ウソをつかず正直に生きることは、本当に大切だ。本当に大事だ。しかし、お人好しであるがために、悪徳ビジネスや詐欺的商法に引っかかって、おカネを騙し取られたりすることもある。この世の中は玉石混交で、いいものも悪いものもごちゃまぜで区別がつかない。詐欺的商法はおそろしくよくできていて狡猾だ。でも、純粋で素直でお人好しでも、だまされないで生きることは可能だ。

詐欺的商法のバリエーションは多い。多種多様でものすごくたくさんある。でも、そのパターンはよく似ていて、流行があり傾向がある。その攻撃ポイントは、たった2つに集約できる。

  • おカネへの執着
  • 知識の不足

この2つのどちらか、あるいは、両方につけ込んでくることが、ほとんどすべてであると言える。だから、この2つの穴・スキをきちんとふさいでおけば、おカネを騙し取られたりすることはなくなるだろう。

おカネへの執着を消すにはどうしたらよいか。

反省して日々ひとつひとつ執着をつぶしていく方法はあるだろう。仏教的に心を見つめて、そのチリやアカを取り除きながら、お坊さんよろしく修行の日々を送ることで、執着を消していくことは可能だろう。ただ、とてもむずかしい。そもそも執着は気持ちというか思いであって、目に見えない。目に見えないものを発見したり取り除いたりして、それを見つめるのはとてもむずかしい。時間もかかる。

そこで、とてもカンタンな方法を一つ紹介する。

それは高い目標を立てることだ。「Think Big!」である。たとえば、

「20年後に1000億円貯めます」(いまゼロ円だけど)

という目標を立てたとする。志である。どうしたらよいかはまだわからないが、そう思うことでたどり着く可能性がゼロではなくなる。心の底からは納得できない自分を説得する必要はあるが、少なくとも内心は、本気でこの目標を目指しているとしよう。

そうすると、たとえば友だちから電話がかかってきて、いま35万円出すと来年には100万円になるよという話しをされたとする。「(いまゼロだから)35万円出すのもたいへんだが、100万円はスゴイ金額だ」となる。心揺れる。しかし、高い目標をもっていれば、「私は1000億円を目指しているのだった、ゼンゼン足りないね遠いね」となって、これだけで冷静になれる。たとえいまゼロ円であっても、ものすごく上の方から問題を見下ろして鳥瞰でき俯瞰する視点を持つことができる。

そうすると、判断力を麻痺させられておろおろしたところでおカネをだまし取られる、ということがものすごく起こりにくくなるのだ。

だがきっぱりと断るには少し弱い。そこで、知識の積み上げが必要となる。

先にも挙げたとおり、詐欺的商法には流行り廃りがあり、他の何かに似ているものがとても多いので、知識の積み上げが可能だ。それには商売・ビジネスに興味をもつ必要がある。

たとえば、何かの儲け話をテレビでやっていたら、まず興味関心をよせる。儲かっているというだけで興味関心を持ち祝福する。善悪の判断をする前に、なぜ儲かっているのか、何が魅力なのか、なぜ買うのか、何がウケているのか、丁寧に調べる。だいたいの場合たいした労力は必要ない。「ググれば」済むからおカネもかからない。

先にあげたように、友だちから儲け話の電話がかかってきてもその場で終わらせない。とりあえずの感想や判断を言って電話を切った後、裏付け調査に入るのだ。出始めの商売であっても誰かが何かを書いていることが多い。自分がまだ知らない類似のビジネスがある。必ずある。

調べて調べて、知識を積み上げていく。積み上げていくと理解するのが早くなる。似ているものが多いからだ。革新的に新しいものは詐欺的商法にはあまり使われない。新しい何かに似たもののほうが話しがはやくて騙しやすいからだ。よって加速度的に理解スピードは上がっていく。

たとえば、ネットワークビジネスと組み合わさった商法はかなり多い。ネットワークビジネスそのものは悪ではないし、儲かる。先日、日本でも超有名なネットワークビジネス会社の創業者が亡くなりニュースになっていたが、資産は6000億円を超えていたらしい。しかし、学校で習った内容からは飛躍があり、最初は理解するのに時間がかかってとまどったりする。そのよくわからないネットワークビジネスに、さらに何かよさそうなものが組み合わさったりしていると、いかにも魔法で儲かるような感じにみえる。

でも、ネットワークビジネスの本質をきちんと理解し、ひとつひとつ分解して理解した上で鳥瞰すると、トータルでどういうものなのか、結末はどうなるのかが見えてくる。

10年ほどまえになるだろうか、友人から電話がかかってきた。詳しいストーリーを忘れてしまったが、感動するほどよくできた話しだった。ネットワークビジネスと、金持ち父さん貧乏父さんの投資の考え方、不動産投資、バーチャル・リアリティなど4つぐらいの概念がうまく組み合わせられていた。そして、いまその会社に35万円出すとものすごい値上がりして将来スゴい金額になるのだ、ということだった。

商売は本当によくできていたが、ぼくがそのとき出した結論はシンプルだった。

「ぼくがもしその会社の社長だったら、おカネを集められるだけ集めたら、逃げるね」

友人は怒ってしまった。これは5人の仲間で調査して分析していてしっかりした大丈夫な会社なんだ、ということだった。

そしてそのまま連絡が途絶える。この手のビジネスの悲しいところは、断ると関係が途絶えてしまうことだ。金の切れ目が縁の切れ目。

1年ほどたったある日、この会社が新聞で報道された。もうすっかり忘れかけていたのだが、調べてみるとまさしく当たりだった。予想通り、夜逃げしたのだった。それなりの金額を集めたから新聞報道があったのだろう。大化けするはずだったバーチャル・リアリティ空間は放置されているらしい。

だから、詐欺的商法に騙され、おカネをとられて流されている方が、よりよい楽しい人生であると言えなくもない。でもぼくは、その人生を選択しない。孤独でも、純粋で、正直で、クリアな人生を選ぶ。

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